KEY QUOTEこの記事の主となる言葉
しからば人間において感ぜられる一切の価値は、喜びも苦しみも悲しみも、すべて心の所産であって自然のものではない。
この言葉を読み解く
『『劉生画集及芸術観』について』の本文で、直前の「さらに進んで美的価値以外の価値を問題とする時にも、同じ事は言えるであろう。」を受けて置かれた一文です。
原文の直前と直後
直前の文は「さらに進んで美的価値以外の価値を問題とする時にも、同じ事は言えるであろう。」です。
掲載した一文の後は「この考えをもって「人類」を意味づける時、それは初めて明白な内容を得るのである。」へ続きます。単独の標語として切り離さず、この流れの中に置かれた文章として読みます。
出典から確かめられること
このページで確認しているのは、『『劉生画集及芸術観』について』の本文にこの一文があり、上記の前後関係に置かれていることです。
短い一文だけから、著者の生涯全体の信条や、別の作品での立場まで同じだとは断定しません。出典リンクから段落の続きを読めます。
苦しい時の視点を探したい時に読むなら
この一文を「苦しい時の視点を探したい」という関心から読む場合も、都合のよい部分だけを標語にせず、直前の論点と次に続く文章を一緒に確かめます。
今の自分に重なる部分と、作品が書かれた時代や文脈に属する部分を分けると、一文を正解として押しつけずに受け取れます。
READING NOTES
この言葉から持ち帰れること
- 出典は和辻 哲郎『『劉生画集及芸術観』について』の本文
- 直前と直後の文を併記して、引用の位置を確認する
- 著者の全思想と決めつけず、作品内の一文として読む
出典を確認する
青空文庫で公開されている『『劉生画集及芸術観』について』の本文を使い、この一文と直前・直後の文を照合しました。著者の生涯全体を代表する発言とは断定せず、作品本文に置かれた一文として掲載しています。
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