KEY QUOTEこの記事の主となる言葉

作の巧拙は知らず、とにかく、産を破り心を狂わせてまで自分が生涯それに執着したところのものを、一部なりとも後代に伝えないでは、死んでも死に切れないのだ。
中島敦『山月記』1942

この言葉を読み解く

虎となった李徴は、旧友の袁傪に、覚えている詩を書き取ってほしいと頼みます。失った原稿への執着が言葉になります。

『山月記』での位置

『山月記』は、虎になった李徴の告白を通して、才能への自負、失敗への恐れ、他者から学ぶことを避けた代償を描きます。

虎となった李徴は、旧友の袁傪に、覚えている詩を書き取ってほしいと頼みます。失った原稿への執着が言葉になります。

この一節が映すもの

評価されたい気持ちだけでなく、自分が生涯を費やしたものを無かったことにしたくない願いがあります。

「作ったものを残したい」と感じる日に読むと、言葉の強さだけでなく、その前後で人物や語り手の視線がどう動いたかまで見えてきます。

今の暮らしへ置き直す

完成を待たず、作品や記録を日付と説明付きで整理し、信頼できる人が見つけられる場所へ残しておきます。

一行を万能な答えにせず、原文の場面と自分の状況の違いを確かめながら使うと、言葉を無理なく日常へ持ち帰れます。

READING NOTES

この言葉から持ち帰れること

  • 『山月記』の前後を読み、言葉が置かれた場面を確かめる
  • 評価されたい気持ちだけでなく、自分が生涯を費やしたものを無かったことにしたくない願いがあります。
  • 完成を待たず、作品や記録を日付と説明付きで整理し、信頼できる人が見つけられる場所へ残しておきます。

出典を確認する

引用部分は青空文庫で公開されている本文と照合しています。前後の文章を読むと、一行だけでは見えにくい場面や語り手の立場を確認できます。

青空文庫で原文を読む

RELATED FINDS

この言葉から広がる8つの関連商品

上ほど作品に近く、下ほどテーマや読書時間へ広がります。ドンピシャの原典から、少しかすっている読書小物まで選びました。

ど真ん中原典『山月記』を読むこの名言が置かれた前後まで確かめられる、最も直接的な一冊です。Amazonで探す(広告) かなり近い現代語訳・注釈版から探す言葉遣いや時代背景が難しいときに、注釈を手掛かりに『山月記』を読み進められます。Amazonで探す(広告) 別の入口朗読・オーディオ版で聴く文字とは違う間や響きから、この一節と『山月記』の空気に触れる選択です。Amazonで探す(広告) 作家つながり中島敦の作品集へ広げる一作品だけでなく、別の時期や題材にも共通する中島敦の視線をたどれます。Amazonで探す(広告) 人物を知る中島敦の評伝・入門書生涯、時代、人間関係を知り、作品の言葉が生まれた背景を一段深く読みます。Amazonで探す(広告) テーマつながり自尊心と完璧主義の本「作ったものを残したい」という今の関心から、文学以外の本へ読み道を広げます。Amazonで探す(広告) 文豪グッズ中島敦を感じる読書小物しおりやブックカバーなど、作家や文学をモチーフにした周辺商品まで探します。Amazonで探す(広告) 読書のお供気になる一節を示すインデックス原文、注釈、気になる言葉を色分けして読み返せます。 『山月記』を読む時間そのものを整えたい人へ。Amazonで探す(広告)
Amazonのアソシエイトとして、ことばの栞は適格販売により収入を得ています。