KEY QUOTEこの記事の主となる言葉

約言すれば藝術家の第一の努力は對象――物、自然、空想世界――の心の捕捉である。
阿部 次郎『三太郎の日記 第一』旧字旧仮名

この言葉を読み解く

『三太郎の日記 第一』の本文で、直前の「哲學や自己や個性の表現は自然の結果であつて努力の目的ではないのである。」を受けて置かれた一文です。

原文の直前と直後

直前の文は「哲學や自己や個性の表現は自然の結果であつて努力の目的ではないのである。」です。

掲載した一文の後は「さうして藝術家の個性は對象を統覺する形式の上に、必然に、併し無意識に表現されるのである。」へ続きます。単独の標語として切り離さず、この流れの中に置かれた文章として読みます。

出典から確かめられること

このページで確認しているのは、『三太郎の日記 第一』の本文にこの一文があり、上記の前後関係に置かれていることです。

短い一文だけから、著者の生涯全体の信条や、別の作品での立場まで同じだとは断定しません。出典リンクから段落の続きを読めます。

自分を見つめ直したい時に読むなら

この一文を「自分を見つめ直したい」という関心から読む場合も、都合のよい部分だけを標語にせず、直前の論点と次に続く文章を一緒に確かめます。

今の自分に重なる部分と、作品が書かれた時代や文脈に属する部分を分けると、一文を正解として押しつけずに受け取れます。

READING NOTES

この言葉から持ち帰れること

  • 出典は阿部 次郎『三太郎の日記 第一』の本文
  • 直前と直後の文を併記して、引用の位置を確認する
  • 著者の全思想と決めつけず、作品内の一文として読む

出典を確認する

青空文庫で公開されている『三太郎の日記 第一』の本文を使い、この一文と直前・直後の文を照合しました。著者の生涯全体を代表する発言とは断定せず、作品本文に置かれた一文として掲載しています。

青空文庫で前後の本文を読む

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